テイスティングイベント報告

オスピスドボーヌのワイン

良質なワイン
オスピスドボーヌの畑にある目印となる看板ニコラ・ロラン夫妻の葡萄畑を始めとして、その後もオスピスの精神に賛同する多くの人々から長年にわたり優良な葡萄畑が寄付され、その広さは約61ヘクタール、現在も面積は広がり続けています。畑は コート・ド・ボーヌ (Cote de Beaune) を中心とした特級畑と一級畑から成り、葡萄も良質で、さらに醸造責任者によって醸造、熟成までが管理され、オスピスドボーヌのワインは一流の造り手にも引けを取らない、ブルゴーニュでもすばらしいワインとして知られるようになりました。

ワインオークション
ワインオークションの様子オスピスドボーヌに寄付された葡萄畑から取れたワインは他に流通することなくすべてオークションにかけられます。
毎年11月第3週に開催されるこのオークションは、世界で最も有名かつ長年にわたって行われているチャリティー・ワインオークションで、取引は樽単位で行われます。2005年からはクリスティーズ (Christies) が主催するようになりました。

このオークションによって得られる収益は、現在もオスピスドボーヌで行われている慈善事業や施設運営、医療機器の購入・改善などのために利用されます。つまりオスピスドボーヌのワインを購入することは、それ自体が慈善事業の一端を担うことなのです。またオスピスドボーヌのワインオークションの落札価格はその年のブルゴーニュワイン相場に大きく影響するため、その面からもたいへん重要な意味を持つオークションです。

ワインの特徴
寄進者ごとの区切り~キュベ (Cuvee)
オスピスドボーヌ畑オスピスドボーヌのワインは、ブルゴーニュでありながら、ブルゴーニュの他のワインと異なる特徴を持ちます。ブルゴーニュのワインは畑を中心としていて、その畑で取れた葡萄だけを使ってワインが造られます。
その流れに従えば、オスピスドボーヌに、1人の寄進者が3つの畑を寄付すれば、それぞれの3つの畑から採れた葡萄を使って、3つのワインが造られることになります。ところが実際はこの1人の寄進者から寄付された3つの畑から採れる葡萄をブレンドし、1つのワインが造られるのです。
つまり、オスピスドボーヌのワインは畑ではなく、寄進者(Cuvee、キュベと言う)を中心にして造られるのです。例えば、「Beaune 1er Cru, Cuvée Nicolas Rolin 」というワインであれば、ボーヌ (Beaune) の1級畑 (1er Cru) の中のニコラ・ロラン (Nicolas Rolin) から寄付された畑の葡萄をすべてブレンドして造られたワインということになります。これは畑のブレンドを避けるブルゴーニュワインの中で異彩を放つオスピスドボーヌワインの大きな特徴です。また、キュベの名前が、例えばニコラ・ロランとラベルに記載されることは、寄進者への敬意のあらわれともいえるでしょう。

■ネゴシアン(業者)の役割

ネゴシアンの役割ネゴシアンは、醸造過程でも重要な樽熟成を担います。
オスピスドボーヌのワインはボトル詰めされる前に、樽のままオークションで取引されますが、ネゴシアンによる樽熟成を経て、ボトル詰めされて初めてワインが完成されます。
つまり、どのネゴシアンが扱ったワインかというのはワインの価値を決める重要な要素といえます。